トマトペースト / tomato paste

image

「トマトペースト」は、トルコ語で「サルチャ」と呼ばれています。

「サルチャ」とは、主にトマトやパプリカなど様々な野菜を潰して水分を除去し煮詰めたピューレ状の食品を指します。
サルチャは、夏野菜を冬場も使えるように保存する目的で作られます。伝統的には屋外で天日の下でじっくり乾燥させますが、缶詰・瓶詰として工場生産されるサルチャは一般的に人工的な熱処理で乾燥させています。
トマトのサルチャはトマトが使われるすべての料理に使えます。また、サルチャを水で薄めてトマトジュースの状態にして使うことも可能です。

世界のトマトペースト製造は、主にアメリカと中国をはじめ、スペイン、イタリア、トルコ、チリ、ポルトガル、ギリシャ、ブラジルなどで作られています。

2015年、トルコでは生食用トマトが817万トン、加工用が8170万トン、合計444.5万トンのトマトが生産されています。エーゲ、マルマラ、地中海地域で、全体の78%のトマト生産量を占めています。地中海地域での生産量の97%が生食用、マルマラ地域では35.2%が生食用で65.7%が加工用、エーゲではほぼ半々の割合で生産しています。

トルコではトマトペースト生産において44社の企業が営業しており、総生産キャパシティは60万トン近くあります。トルコのトマトペースト生産の64%がブルサに集中しています。


健康への効果

トマトペーストは、含有するビタミンA、B1、B2、C、K、ナイアシン、炭水化物、有機酸、カリウム、鉄分といった成分により、人体に必要なビタミンとミネラルを含みます。
トマトペーストの健康への最も重要な効果はリコピンに由来します。
リコピンは野菜や果実に天然で含まれるカロテノイドに属する色素の一つです。
人体はリコピンを生成できません。リコピンの85%がトマトやトマト製品(トマトペースト、ケチャップなど)に含まれています。
さらに、トマト製品は生食用トマトよりもずっと大きなリコピン源です。
なぜなら、リコピン効果は加熱によってさらに高まるからです。
加熱処理をしたトマトやピーマン製品は、まさにリコピンの宝庫です。
リコピンは近年の調査で前立腺がんに効果がある唯一の成分として指摘されました。
さらに、大腸がん、子宮がん、乳がんの予防や、年配者の免疫システム強化においても、リコピンの効果は証明されています。
リコピンはまた抗酸化物質であるため、細胞をフリーラジカルの損傷から守り、細胞間の繋がりを強化し、皮膚を保護し老化を遅らせます。

栄養価(100gあたり)
炭水化物 12.9g
たんぱく質 4.5g
脂質 0.2g
食物繊維 2.8g
コレステロール 0mg
ナトリウム 240mg
カリウム 1150mg
カルシウム 48mg
ビタミンA 217mg
ビタミンC 38mg
鉄分 1.6mg