「高級品」カラマタ・オリーブ

2016年12月27日 配信


トルコの食用グリーン・オリーブおよびオリーブオイルの名産地として知られる、北西部の都市バルケシルのエドレミト湾近郊で採れる「カラマタ・オリーブ」が、近年熱い注目を浴びています。

約1200万本ものオリーブの樹があるエドレミト、ハヴラン、ブルハーニイェ、ギョメッチ、アイワルックなどの地域で、地元民から「ロバのオリーブ」「カラスのくちばし」と呼ばれるこのオリーブは、市場では「カラマタ(またはカラモン)」の通称で知られています。油分が少ないため長年収穫されずに放置されてきました。通常のオリーブの実に比べて2倍ほどの大きさがあるこのオリーブ。今まで見向きもされなかったものが、近年商品棚に並ぶようになってきました。

通常サイズのグリーン・オリーブは1kg10リラ(約334円 /1リラ=33.38円)から取引されるのに対し、「カラマタ・オリーブ」は15リラ(約500円 /同上レート)から取引されています。主に大都市で注目され始めた「カラマタ」は、もともとオリーブ園の樹木の受粉用に植栽された樹に生るため(※オリーブには自分の花粉では受粉しにくい性質があり、違う種類のオリーブの樹を間に植えておくとよく実がつくのだそうです)、市場には少量しか出回らず、結果として希少価値の高いものになっています。

オリーブ園が作られた時に受粉用に植えられたこの種類のオリーブは、長いこと見向きもされず収穫もされてきませんでした。
バルケシルのオリーブ・オリーブオイル・プロモーション・グループ会長のメフメット・ハック・セメルジ氏は、次のように話しています。
「受粉用に植えられる樹というのは、違う種類で構いません。オリーブ園の規模にもよりますが、大体3~5本程度植えられています。これらの樹は風を受けやすい地点に植えられていて、カズ山脈から吹き降ろすポイラズ(北東の風)が花粉を飛ばし、オリーブの受粉を手助けしています。かつてはこれらの樹に経済的な価値はありませんでしたが、徐々にこういった自然なものへの需要が高まりを見せてきました。油糧としての価値はないものの、食用としての価値が見出されるようになったのです。私たちはこれを過去からの贈り物と受け止めています。事実、これらは既に経済的な貢献につながっています。」
「かつては無価値とされていたオリーブが、今や国外にも輸出されるようになっています。外国のオリーブ売り場では、私たちが「ロバのオリーブ」と呼ぶものが一等地に並べられているのです。」

エドレミト農業商工会議所副会頭であるアリ・ユルマズ・ディケル氏も、この「ロバのオリーブ」が注目されるようになった事実を指摘しつつ、「重要なのは、味を知っている食通な人々がこのオリーブを求めているということです。このオリーブは食卓でより重用され、値段も他に比べてより高価です。」と話しています。

エドレミト在住のオリーブ生産者メフメット・コチデミル氏は、水曜と土曜に立つ市で、自分の育てたオリーブを販売しています。
「市に来る地元民が「ロバのオリーブ」を探し求めて来ています。以前、工場主の友人からはそんな需要のないオリーブの樹は切ってしまえと言われましたが、切らずにおいて正解でした。この樹は実に大きくなって、今ニーズのあるオリーブを実らせています。関心を持たれて、私たちもとても光栄です」と話しています。

見向きもされなかったモノが実は意外と高級品…嬉しい誤算ですね。トルコには意外とそんな「隠れ高級品」がまだまだ潜んでいるのかもしれません。


トルコ語の記事はこちら → 





サクランボとぶどうの輸出で
トルコとチリが協力関係?

2016年12月20日 配信


トルコのぶどうとサクランボ輸出において東アジア市場に焦点を当てているエーゲ青果物輸出機構は、新たな取り組みに乗り出しました。

12月2日~10日、トルコのURGE(国際競争力開発)プロジェクト加盟企業の13名から成る使節団がチリに派遣され、初のイベントが開催されました。
その目的は、両国が輸出において手を結び、世界に向けてサクランボとぶどうを2シーズンに渡って輸出できるエコシステム(互恵関係)を構築することです。

トルコ輸出業者会議理事兼エーゲ青果物輸出機構会長ルザ・セッヤール氏は、北半球と南半球にそれぞれ位置するトルコとチリでは収穫シーズンがかぶらないことを重視。トルコで生産が終わる頃にチリで生産開始となるため、両国の輸出業者が手を組むことで世界中に2シーズンに渡って輸出することが可能となる、と話しました。

サクランボおよびぶどうの生産では世界のリーダーではないものの、その輸出においては世界的リーダーの位置にあるチリ。セッヤール氏は、出発を前に次のように話しました。
「チリの輸出における成功を、現地で確認してきます。チリはトルコにとって、サクランボとぶどう輸出のモデルケースとなるでしょう。生産・パッケージ・輸送・空輸など様々な点で、彼らが我々より優れているのは確実です。このセクターにおいて正しいノウハウを持つチリと、すぐにでも提携して協力関係の基盤を固めるべきです。」

同氏はまた、URGEプロジェクト(国際競争力開発プロジェクト)加盟企業の競争力を向上させるため、現在集中的な取り組みを行っており、既存の市場を掘り下げ、かつ東アジアをはじめとする新規市場開拓のための対策を講じていると語りました。

派遣団一行は、チリのサンティアゴとクリコでサクランボやぶどうの生産者・輸出業者と交流、企業訪問やプランテーション視察などを実施。さらにチリ農務省幹部との会議、農務省生産輸出機関訪問など、チリにおける同セクターとの関係強化を進めます。

チリ産のサクランボとぶどうは既に日本のマーケットでも気軽に手に入る青果物。チリの成功に倣い便乗することで、トルコ一押しのアイテムが日本にも入ってくるのか、この先の展開に期待です!!


トルコ語の記事はこちら → 






2016年、エーゲの農産物輸出が絶好調!!


トルコからの全輸出品の中で食品の占める割合は約14%です。エーゲ地域からの輸出はその40%以上を占めるに至っています。エーゲ輸出機構によると2016年1月〜11月の輸出額は全体で99億9300万ドル、その内の約4割となる40億ドル以上が農産物で、対前年比10%増を示しています。

エーゲ輸出機構の中でも、エーゲ・タバコ輸出機構は対前年比14%増の9億ドルを超える輸出額を誇り、現在トップを走っています。


次いで好調なのが、エーゲ・ドライフルーツ輸出機構。こちらの輸出額は約7億3400万ドル。

同機構会長ビロル・ジェレップ氏は、輸出量は30%増えたものの、輸出額が変わらないことが不満とのことで、「今後は付加価値の高い輸出をする必要があり、そのためにはインフラ構築を進めなければならない。食品調査開発やブランド構築事業 ”TURQUALITY”、イノベーション・プロジェクトなどを推し進めている。更に同氏は「今後は極東アジアがターゲット。人々の健康のための食品生産という考え方をトレンドに乗せ、極東市場での成長を望んでいる。ナチュラル・アプリコット市場は成長しており、各種有機製品も好調だ。さらに発展させていきたい。」と意気込みを語っています。

2000年代初頭は6500万ドル程度の輸出額だったものの、毎年増加の一途をたどり、今やドル箱となっている水産物・畜産物セクターは、今年7億2700万ドルに達しました。エーゲ水産物・畜産物輸出機構の2016年の輸出は5%増加しています。

以前こちらでもご紹介した通り、エーゲ海のタイは今、「エーゲの王子様」として欧州各国への輸出が好調です。




エーゲ青果物輸出機構も負けてはいません。ロシアとの関係改善もあって、2016年の青果物・加工品の輸出は21%アップ、約6億3500万ドルに達しました。なかでも目覚ましい伸びを見せているのは青果物。53%増の9900万ドルで、現在50か国への輸出が実現しています。トルコが国家として今後さらに伸ばしていきたい分野です。
同機構会長のルザ・セッヤール氏によると、食品部門は世界規模の経済的な低迷からあまり影響を受けないセクターの最たるもので、輸出の数字もそれを裏付けているとのこと。11月のエーゲ地域からの青果物輸出は58%増加しており、特にロシアへ向けたサツマ・マンダリーナの輸出が179tから1800tに増加したことが輸出額増加の大きな要因と考えられます。昨年はロシアとの関係悪化が悪影響したとはいえ、実に900%の増加率は驚きです。


ルザ氏はもうひとつ、特筆すべき注目株の輸出品である栗についても触れています。
イタリアへの栗の輸出が昨年の291万1000ドルから1159万4000ドルに急増。トルコの栗はヨーロッパグリまたはセイヨウグリと呼ばれるもので、今は欧州に広く分布していますが、もともとは南東ヨーロッパと小アジアに自生していたもの。つまり、トルコは原産地。今後さらに注目を浴びることになりそうです。



エーゲ穀類・豆類・油糧種子・加工品輸出機構は、エーゲ輸出機構傘下の団体の中で最も目覚ましい成長を見せました。対前年比33%増加で、3億4400万ドルの外貨の稼ぎ手となっています。
ブルグルやレンズ豆、ひよこ豆、セサミシードなど、世界的な健康ブームに乗ってこれからますます成長が期待できそうです。



オリーブとオリーブオイルの輸出もこの4か月で増加の一途です。
トルコの当該セクターは近年本格的な投資対象となっており、過去15年でオリーブの樹の本数も9000万から1億7000万に増やされています。10月にはテーブル・オリーブが、11月にはオリーブオイルの輸出シーズンがスタート。エーゲ・オリーブ・オリーブオイル輸出機構会長ダウット・エル氏は、
「この2か月でテーブル・オリーブの輸出が1万トン、11月にはオリーブオイル輸出が前年比で224%増の718トンから2330トンに急増した。」
「2016/17シーズンは昨シーズンに比べて豊作の傾向にある。自然の条件が整えばさらに良い結果になると思う。テーブル・オリーブ輸出はイラク、ルーマニア、ブルガリア、ドイツ、USAがターゲット国。オリーブオイルはサウジアラビア、USA、イラク、中国、日本が主な輸出先市場だ。」
と話しています。


今年もエーゲ産の「豊かな実り」が空と海を越えて世界に届けられています。


トルコ語の記事はこちら → 







FOODEX2017、トルコ・パビリオン乞うご期待!!



(※写真はFOODEX JAPAN2016)

2017年3月7日~10日、第42回FOODEX JAPANが幕張メッセにて開催されます。アジア最大級の国際食品・飲料展示会として知られているFOODEXには、国内外から3000社を超える出展者が集います。前回は78の国と地域から3197社が出展、約77,000人が訪れました。トルコは毎年エーゲ輸出機構をオーガナイザーとして、ナショナル・パビリオンの出展を実現しています。前回は36社がパビリオン出展、今回は40社に増やして、さらに多彩なトルコ産食材でパワーアップしたパビリオンにする予定です。

今トルコの食品輸出業界は、日本をはじめとする極東アジアに高い関心を払っています。食品自給率が39%(H27年度)で年間の食品輸入額が800億ドルにも達する日本市場。この市場への参入やポジション強化を目指す企業にとって、FOODEXは大きなチャンスです。トルコ経済省はFOODEXへの自国からの出展を促すために、これまで出展費用の50%を負担していましたが、その助成額を70%まで引き上げました。とりわけ、日本はトルコにとって戦略的重要輸出国で、双方がWIN-WIN関係になることが期待されています。

2016年1月~10月のトルコから日本への輸出額は約1億1,200万ドル(約123億円)。日本とトルコの長い友好の歴史に加え、近年オリーブオイルやドライフルーツ、ハーブといった健康的な食品のトレンドが盛んになっている日本市場はトルコにとって大きなチャンスと捉えられています。その需要に応えるためにも、トルコ産品は「品質」を追求し、日本市場での普及を目指しています。

トルコ政府は2004年に【TURQUALITY】政策を始動させ、現在も経済省管轄で進められています。これは、トルコが国際市場で自国ブランドを確立させたプレーヤーとなるために、「10年間で10の世界的ブランドを構築する」ことをスローガンとした国家的支援プラットフォームです。国が定める基準を達成した企業に認証を賦与し、その品質とブランド性を保証しようというもので、それに向けて各企業への支援・教育などを実施しています。
今、日本でのトルコ食材認知に向けたTURQUALITYプロジェクトが推し進められており、日本としてもトルコ産の「品質の一貫性」に向けた取組みに大いに期待したいところです。

FOODEX2017では、以下の食材および加工食品生産者の出展が待たれています。
・海産物
・トマトペースト、トマト缶
・ピクルス
・パスタ各種
・ドライフルーツ(アプリコット、レーズン、フィグ)
・ナッツ類(ヘーゼルナッツ、ピスタチオ)
・オリーブおよびオリーブオイル
・小麦粉および小麦粉製品
・ハーブティー、薬草、スパイス、ハーブ
・惣菜(肉または肉製品を除く)
・ダイエット食品
・卵
・鶏肉および鶏肉製品
・冷凍食品(果物・野菜含む)
・食品添加物
・有機食品
・インスタント・スープ
・調味料
・ビール、ブランデー、リキュール、ウィスキー、ワイン等アルコール飲料
・果汁、ミネラルウォーター、その他ノンアルコール飲料

ぜひ多彩にパワーアップしたトルコ・パビリオンをお楽しみに!!!






トルコの恵みをあなたの食卓に 
〜COOKPAD「つくれぽ」募集企画〜



ヨーロッパとアジアが交差するトルコ。トルコ料理は、中華料理・フランス料理と並ぶ世界三大料理のひとつです。美味しくヘルシーなトルコの食材は、恵まれた気候と豊かな土壌が生んだ大地の贈り物です。日本ではケバブや伸びるアイスがよく知られていますが、実はもっと奥深く多彩で、長い歴史と様々な文化や伝統に育まれた「食の宝庫」なのです。

トルコ料理とトルコ食材をもっと沢山の人にその魅力を知ってもらいたい!そんな思いでエーゲ輸出機構は11月7日〜12月5日の期間、COOKPADにて「つくれぽ」募集企画を行っています。

イベントページはこちら



国内利用者が6109万人を誇る日本最大級の料理レシピサイト「COOKPAD」。毎日、利用者が投稿するレシピ数は現在252万を超えています。

「つくれぽ」とは、「作りましたフォトレポート」の略で、投稿されているレシピをもとに、ユーザーが実際に調理したものを報告する機能です。ユーザーが作った料理の写真とコメントを投稿することによって、他のユーザーもレシピに投稿されている「つくれぽ」を読むことができます。「つくれぽ」の投稿が10で「話題入り」、100で「人気レシピ」、1000で「殿堂入り」と称されています。

「つくれぽ」募集が始まって1週間が経ちました。
「ブルグル初体験!食感がクセになる」「トルコ料理手軽で美味しい!」「トルコ料理はまりそう!」「アレンジできそうな食材ばかり」などなど嬉しいコメントともに、続々と皆様から「つくれぽ」が届いております。まずは、目指せ「つくれぽ」100件!!

世界三大料理をヘルシーで手軽に食卓へ。トルコの食の魅力をぜひ体験してください!

イベントページはこちら





ブルサの黒イチジクが大人気!!


創世記にも登場するイチジクは、世界最古の栽培品種化された植物であった可能性も示唆されている、歴史の古い果物です。原産地には諸説あり、アラビア半島南部とする説や、もっと広く東地中海沿岸から南西アジア(トルコからアフガニスタン)にかけて、など様々です。
トルコは、干しイチジクに関しては世界最大の生産・輸出国で、日本でもドライの白イチジクはトルコ産のものを多く見かけます。
実は、生イチジクもトルコの重要な輸出産品のひとつ。特にトルコ北西部のブルサで生産されている黒イチジク、別名『ブルサの黒』("Bursa Siyahı")は、世界一の品質を誇るとされています。



黒イチジクは、抗酸化作用、脂肪燃焼の促進、血流改善などに効果的なポリフェノールを多く含んだ健康食品ですが、気候風土的に日本での栽培は難しいとされています。ブルサ産の黒イチジクは、生食用として22か国へ輸出されています。今年は気候の変動により例年よりも早く熟してしまったため、余剰品が多く出てしまい、昨年と同程度の価格での販売はできませんでした。昨年のキロ単位平均価格は2.6ドル前後で、今年は2.3ドル前後。今年の輸出量は昨年に比べ1/3減少し、輸出額では約40%の低下となっています。それでも、2016年1月-10月で約500万kg輸出され、約1,200万ドル(≒12億円程度)の外貨獲得に貢献しています。

トルコの黒イチジクの輸出先は主に欧州諸国です。輸出の約50%はドイツとイギリスに向けてのもの。次いでオランダ、オーストリア、ベルギー、フランス、香港、スイス、カナダ、ノルウェーなどで食されています。

ウルダー青果物輸出企業組合(UYMSIB)のセミフ・ヤズガン会長によると、黒イチジクの市場拡大に向けて、極東へのプロモーション・プロジェクトがスタートするとのことです。今日、中央ヨーロッパ、ロシア、中東で拡まっている黒イチジクは、このプロジェクト実現により日本を含む極東アジアへの輸出が現実のものになると期待されています。

甘みが強く桃のような芳香を放ち、かつ体に良いという魅惑のフルーツ、黒イチジク。
日本でお目にかかれる日もそう遠くないのかもしれません。







2016/17シーズン、エーゲ地域の柑橘類生産量予測は?


2016/17シーズンのエーゲ地域の柑橘類生産量予測が発表され、地域の生産者の顔をほころばせています。

エーゲ青果物輸出企業組合は、地域の柑橘類生産量把握のためエーゲ農業調査機関に調査を依頼。調査チームはエーゲ地域のイズミル、ムーラ、バルケシル、アイドゥンで、生産者たちと直接対面しながら調査を進め、結果、エーゲ地域の柑橘類生産量合計は2016/17シーズンで511,711トンに達すると予測しました。

柑橘類生産量予測チームは、マンダリン生産量は219,533トン、レモンにおいては68,336トンで増加が見込まれているとする一方、オレンジは221,302トン、グレープフルーツは2,540トンと減少すると予測しています。

トルコ輸出業者協議会議員でありエーゲ青果物輸出業者組合会長のルザ・セッヤール氏は、
「エーゲ地域の柑橘類生産量は今シーズン15%増で品質も上々。ロシアへの輸出が再開し、生産者・輸出業者ともに顔がほころぶシーズンに」と言及し、更に「トルコ柑橘類の主要輸出先はロシアで全体の35%を占め、マンダリン、レモン、グレープフルーツの対ロシア輸出が第一位、オレンジは二位。シーズンのスタートに合わせロシア市場が開かれたことで生産者・輸出業者は勢いづき、セクターすべての関係者の努力が報われそう」と期待を寄せています。

輸出品目としては、レモンとマンダリンがほぼ同率首位となっています。トルコ料理に欠かせないレモンは、およそ70か国に輸出され、世界中の食卓に届けられています。
日本ではトルコ産柑橘類ではグレープフルーツが解禁されています。地中海沿岸で育まれたトルコ自慢の味、ぜひ日本にももっと多くの種類が届いてほしいですね。

トルコの2015年柑橘類輸出

トルコの2015年柑橘類輸出
製品名 輸出額(USD)
レモン 298.072.768,34(≒約298億円)
マンダリン 298.045.722,63(≒約298億円)
オレンジ 168.644.710,27(≒約168億円)
グレープフルーツ 75.512.294,61(≒約75億円)
合計 840.275.495,85(≒約840億円)

輸出先ベスト3【レモン】
1. ロシア 73,800,000ドル(≒約73.8億円)
2. イラク 42,000,000ドル(≒約42億円)
3. サウジアラビア 29,000,000ドル(≒約29億円)

輸出先ベスト3【マンダリン】
1. ロシア 144,800,000ドル(≒約144.8億円)
2. イラク 67,000,000ドル(≒約67億円)
3. ウクライナ 35,000,000ドル(≒約35億円)

輸出先ベスト3【オレンジ】
1. イラク 69,500,000ドル(≒約69.5億円)
2. ロシア 54,500,000ドル(≒約54.5億円)
3. ウクライナ 14,000,000ドル(≒約14億円)

輸出先ベスト3【グレープフルーツ】
1. ロシア 21,000,000ドル(≒約21億円)
2. ルーマニア 6,500,000ドル(≒約6.5億円)
3. オランダ 5,700,000ドル(≒約5.7億円)




トルコの果実・野菜ポータルサイトが登場


ロシアとの関係改善で一気に弾みがついたトルコの青果物セクターが、さらなる販売攻勢をスタートし、新たな一手を打ちました。それは、エーゲ生鮮果実・野菜輸出企業組合が構築した青果物取引のバーチャル市場、『Aegean Freshness』!

www.aegeanfreshness.com

このポータルサイトには、同組合加盟企業300社の企業情報が掲載されており、生鮮果物、生鮮野菜、加工野菜、加工果物の各製品カテゴリーに分かれて登録されています。輸入業者は輸入したい製品カテゴリーから輸出企業の情報を検索することができ、また購入に関する要望をポータル上に残すことができます。輸出企業は各自のプロフィールを掲載すると同時に商品の要望を調べて輸入業者とコンタクトを取れるので、効率の良い商談が可能となります。今後、国外の輸入業者にも紹介、登録を促し、インターネット上の当システムを活用した取引を促進させていく予定です。

300社からなる組合を代表するルザ・セッヤール会長は、「トルコの食品輸出において、エーゲ地域は国外に開かれた扉のポジションにある。」と強調。更に「トルコの野菜・果物製品輸出の内40%、食料品輸出では内25%をエーゲ地域が担っています。トルコは2023年に生鮮果実・野菜輸出で98億ドル(≒9800億円/1ドル=100円計算)、果実・野菜製品輸出では40億ドル(≒4000億円/1ドル=100円計算)の輸出目標を掲げています。エーゲ地域として、この目標に対し30-35億ドル(≒3000~3500億円/1ドル=100円計算)の間で貢献したい。」と述べています。

ちなみに、エーゲ地域からの輸出されている当該セクターの主な製品は、柑橘類、レーズン、さくらんぼ、桃、トマト、ピーマン、ざくろ、ブドウ、キュウリ、栗、イチゴ、ピクルス、果実・野菜の缶詰・瓶詰、冷凍果実・冷凍野菜、ドライトマトとその他乾燥野菜、トマトペースト、ソース、果汁など。輸出先国としてはドイツ、ロシア、イタリア、ウクライナ、スイス、ブルガリア、ベラルーシ、レバノン、オーストラリア、フランス、ベルギー、スウェーデン、カナダ、オランダ、イギリスなどが主要国です。
日本にはレモンやトマト製品、ドライフルーツが入ってきていますが、魅力的な製品はまだまだたくさんあります。
ぜひエーゲ産の果実・野菜製品ポータルサイト『Aegean Freshness』で、ビジネス・パートナーを探してみてください!!
 




『Satsuma Mandalina』が豊作です!!

すっかり本格的な秋ですね。

皆さま衣替えはお済みでしょうか。
秋と言えば、やはり『味覚の秋』。様々な作物の収穫シーズンです。

トルコでも、秋に欠かせないビタミンの宝庫&風邪対策の強い味方である「Satsuma Mandalina」の収穫の季節。これは、日本で言うところの「温州みかん」で、トルコのエーゲ・地中海地方でも多く栽培されています。

温州みかんは、もとは鹿児島県出水郡東町が発祥とされています。
1878年に当時の駐日米国大使夫人が故郷に苗木を送る際に鹿児島県の方に頼んだことが由来で、現在も海外では「Satsuma」という呼称で定着しているのだとか。

トルコでは1923年の共和国樹立以降、柑橘類の栽培が急速に広がりました。トルコのエーゲ海・地中海沿岸は柑橘類の栽培に非常に適しており、オレンジ、マンダリン、レモン、グレープフルーツなどが広く栽培され、国外に輸出されています。

実は、トルコの「Satsuma」は重要な輸出品目でもあり、年間で約1.8~1.9億ドル(≒180~190億円/1ドル=100円計算)の外貨の稼ぎ手です。主な輸出先はロシア、次いでウクライナ、イラクなど。2015年はロシア-トルコ間の関係が冷え込み、経済制裁により輸出額が大幅に落ち込みましたが、今年は輸出開始直前にロシアとの関係が修復したことで、業界は勢いづいています。


エーゲ青果物輸出組合会長のセッヤール氏によれば、今年エーゲ地方の「Satsuma」は昨年比で25%も収穫量を増やしており、かつ非常に高品質とのこと。10月14日に2016/17シーズンの輸出が開始しましたが、実り・品質・外交などあらゆる面で良いシーズンになる条件が揃っているようです。
今年の「Satsuma」輸出目標額は2億ドル(≒200億円)!
日本発祥のフルーツがトルコの柑橘業界で活躍しているとは、驚きですね。





世界的なオリーブ不作に希望の光!

近年、世界のオリーブオイル市場は高騰しています。
オリーブの二大産地であり、日本のオリーブオイル輸入先の9割を占めているイタリアとスペインでオリーブの大凶作に見舞われていることが主な原因です。
スペインでは異常気象による酷暑と干ばつにより、2014年には過去20年間で最悪の収穫量となりました。イタリアでは数百万本ものオリーブの樹が「ピアス病」と呼ばれる細菌による伝染病の被害により、大量伐採を余儀なくされるという事態も大きく影響しています。


IOC(国際オリーブ協会)の統計によると、2015/16シーズンは欧州諸国のオリーブオイル生産は大分持ち直したようで、スペインで1,397,900t、イタリア470,000t、ギリシャ320,000t、ポルトガル109,000t(過去25年で最高)の生産量で、全世界で3,152,000t(対前年比28%増)となっています(暫定値)。
しかしながら、2016/17シーズンは再び世界的に不作に見舞われる様相を呈しており、IOCの予測によると、スペインは1,380,000t(前年比1%減)、イタリア330,000t(同30%減)、ギリシャ260,000t(同19%減)、チュニジア100,000t(同29%減)、アルジェリア74,000t(11%減)、全体で2,918,000t(同7%減)と算出されています。
この世界的な不作は、当然オリーブオイルの価格にも反映されることが予想されます。

2015/16(暫定値) 2016/17(予測)
世界総生産量   3,152,000t(前比28%▲) 2,918,000t (前比7%▼)
スペイン 1,397,900t(前比66%▲) 1,380,000t (前比1%▼)
イタリア 470,000t(前比112%▲) 330,000t(前比30%▼)
ギリシャ 320,000t (前比7%▲) 260,000t(前比19%▼)
ポルトガル 109,000t(前比79%▲) 110,000t(前比1%▲)
トルコ 143,000t(前比11%▼) 177,000t(前比24%▲)
チュニジア 140,000t(前比59%▼) 100,000t(前比29%▼)





そんな中、唯一生産量を伸ばしているのが、トルコです。IOCによると、トルコの2016/17シーズンのオリーブオイル生産高は前年比24%増の177,000tが予測されています。
トルコの国産オリーブ・オリーブオイル委員会は、2016/17シーズンでオリーブの総生産量1,535,055t、その内、食用オリーブが432,976t、油糧用オリーブが1,102,080tと推計。
ここ10年ほど、トルコは食糧農業畜産省の支援の下オリーブの植樹が進められており、スペインに次ぐオリーブ生産大国の地位を確立させようとしています。その成果が表れてきている、ということでしょうか。
生産量の増加を受けて、今年の早摘みのオリーブオイルは1Lあたり18~20リラ(約608~675円※1リラ=33.78円計算)で取引きが開始されており、これは昨年の1Lあたり30リラに比べると大幅に安くなっています。

地中海料理には欠かせないオリーブオイル。昨今ではオメガ3など健康効果が注目を浴び、世界的に人気が高まってきている食材ですが、この世界規模の不作により価格高騰や食品偽装も問題となっています。
手頃な価格で品質を保証できる商品として、トルコ産のオリーブオイルが注目を集めそうな予感です!!


データソースはこちら → >☆





800歳のオリーブの樹に実がついた!!

『推定樹齢800年のオリーブの樹に実がついた!!!』
トルコ地中海沿岸の街・メルシンから、こんなニュースが届きました。

薪材として製材業者によって別の地域から持ち込まれたオリーブの樹。
重さは約4tにも上り、その大きさから推定樹齢は約800年ほどと考えられます。
既にバッサリと切られているものの、根が付いた状態で運ばれてきたことに気が付いたメルシン市役所の職員が、この樹を蘇らせる試みを開始したのは、今から20か月前のこと。

2年苗の若木を挿し木し、公園予定地に再度植えこみました。
20か月間、根がうまく定着するよう薬品を投じたり、絶え間なく水やりを行うなど、非常に入念なケアを続けた結果、9月の終わりになって、挿し木された若木の枝についにオリーブの実がついたのだそうです!!

伐採されてからまださほど日が経っておらず、樹液も残っていたため再生が可能だったそうですが、いずれにしても何という生命力でしょう…。


『生命の樹』とも呼ばれるオリーブ。
私たちが口にするオリーブやオリーブオイルは、驚きに満ちたその生命力の源なのです。
今回蘇ったオリーブの樹も、800年に渡ってトルコの人々の暮らしを見つめてきたのでしょう。
これからも毎年たわわに実をつけてくれると良いですね。




《トルコとオリーブ》

地中海沿岸に自生していたオリーブに挿し木をする形でオリーブの栽培が始まったのは、紀元前4000年頃。
トルコが位置するアナトリア半島東部沿岸が始まりと言われています。

古くからアナトリアの歴史にしっかりと根を下ろして息づいてきたオリーブは、この地に行き交った様々な文化・文明を支えてきました。
「オリーブ」はトルコ語で「zeytin」と呼びますが、これは古代アッカド語の「zeirtum」という言葉から派生したものです。
アナトリア西部のクラゾメナイには世界最古のオリーブオイル製造所(紀元前6世紀ごろ)が残っています。
トルコは現在も世界で最も重要なオリーブ生産国のひとつであり、年間約18万トンの生産量の内80%を輸出しています。

トルコ産オリーブの特徴は、一般的にサラッとしていてクセがなく、日本人の口にも合いやすい風味です。
健康的かつ料理を引き立ててくれるキッチンの強い味方として、これからますます注目株です。



トルコ語の記事はこちら → 





トルコ産レーズン輸出、20万トンを突破!!

トルコを代表する農産物のひとつ、サルタナ・レーズン。
サルタナは黄金色をした種無しブドウの品種で、伝統的にオスマン帝国から英語圏へと輸出されてきました。アメリカではトンプソン・シードレスという別称で親しまれていますが、原産国はトルコのアジア側と考えられており、アナトリアのブドウ栽培は紀元前3500年までさかのぼることが分かっています。




トルコ産レーズンは世界でもトップの輸出量を誇り、日本円にして毎年約450億円(※1ドル=100円計算)もの外貨をトルコにもたらす稼ぎ手です。
昨シーズン(2015/16)は、天候不順で生産高が過去数年の中でも最低レベルとなりましたが、4~5万トンあった過去の在庫を活用することで202,822トン/約415億円のレーズン輸出が実現したそうです。その内の83%はEU向けに輸出されており、最大輸出先国はイギリスで、全輸出額のおよそ1/4がイギリスです。二位がドイツ、三位がオランダで、EU以外ではオーストラリアやカナダが上位に上がります。
日本では甘みの強いカリフォルニア産のレーズンの方が一般的ですが、歴史あるトルコのレーズンも輸入はされています。本来のぶどうの酸味が感じられるトルコ伝統の味は、そのまま味わって頂くことをお勧めします。日本でも多くの皆様に味わって頂きたいです。


ちなみに、今シーズン(2016年9月-2017年8月)の生産量予想は、不作だった昨年に比べてなんと60%アップの310,000トン以上!!エーゲ・ドライフルーツ&食品輸出組合のビロル・ジェレップ会長によると、今シーズンは大幅に生産量を増やしつつも、品質は高く、かつ残留農薬の心配もないとのこと。
トルコでは学齢期の児童生徒に対し、政府からレーズンが支給されるのだとか。鉄分・ビタミン・ミネラル・カルシウムなどが豊富なレーズン。おやつにスナックを食べさせるなら、レーズンやレーズンを使用した手作りおやつなど、健康的なレーズンをぜひ積極的に生活に取り入れていきたいですね。そのままで美味しく食べられるレーズン、ドライカレーなどに入れても美味しいですし、例えばヨーグルトに散りばめるだけでも、ヘルシーでちょっとした一品になりますよ☆






エーゲ海の王子様、知ってますか?

トルコの輸出産業で大きな利益を生んでいる海産物セクター。中でもとりわけその美味しさゆえに世界からひっきりなしに注文が寄せられている海産物があります。「白身魚の王子様」とも称されるその海産物、それは…

『タイ』。



もちろん、日本で馴染みのあるタイとは種類が異なり、トルコ語名Çipura(チプラ)、日本語では『ヨーロッパヘダイ』と呼ばれるもの。地中海および北大西洋東岸に生息し、体長は50-60cm程度。青みがかった銀色の体で前頭部に金色の帯があるのが特徴です。ヨーロッパ各国では非常に一般的な食用魚で、生食・焼く・蒸すなど、調理方法も様々。

トルコから輸出される海産物の3/4を取り扱っているエーゲ海産物・畜産物輸出組合の記録によると、2016年1月-8月のタイ輸出量は35%アップ、17,570tから23,685tに増加し、輸出額は1億2524万3千ドルに達しました。

エーゲ海産物・畜産物輸出組合のシナン・クズルタン会長によると、
「美味しさと健康効果を併せ持つトルコのタイに集まる世界からの需要に応えるため、生産キャパシティを年間60tから90tに引き上げる投資を行いました。これにより、輸出量も50%の増加を見込んでいます。建国100周年の2023年には、15億ドルの輸出額を目指します。」
とのことで、非常に勢い付いている分野です。

トルコ産のタイの輸出先国は現在44か国あり、一位はオランダ、二位はイタリア、三位はスペインとなっています。

良質なたんぱく質とオメガ3脂肪酸を含み、動脈硬化や高血圧、血管の詰まりなどを予防し、免疫力を高めることも指摘されているエーゲ海のタイは、ヨーロッパでは既にブランドとして確立されているとか。

「エーゲ海の王子様」、ぜひ日本の食卓でもお会いしてみたいものですね。






クルバン・バイラム(犠牲祭)2016

イスラム暦の12月10日に始まるクルバン・バイラム(犠牲祭)は、トルコの二大連休のひとつ。旧約聖書に基づく宗教的な祝祭日で、次の故事がその由来となっています。


*************************************

その昔、信仰心篤いイブラヒムが、神から「自分の最も大切なものを生贄に捧げよ」との命を受けました。イブラヒムは悩んだ末に、アッラーの思し召し通り息子イスマイルを手にかけようとします。その時、イブラヒムの忠誠心を見て取った神から雄羊が届けられ、イブラヒムは息子の代わりに羊を神への供物として捧げることができました。

*************************************


バイラム(祝日)は通常4日間とされ、公的には今年のクルバン・バイラムは9月12日(月)~15日(木)となっていますが、16日(金)も休みにして、土日含めて9連休にしているところが多いようです。

日本の正月と同様、バイラムは衣類を新調したりギフトを用意したりするので、商人にとっては商戦期。ショッピングセンターもバイラム直前は値下げ合戦で大賑わいです。
一方、クルバン・バイラムと言えば伝統的な「クルバン(生贄)・パザール(市)」が風物詩。
従来クルバン・バイラムでは、生贄とする羊やヤギ、牛などを生きたまま売買し、シメて解体して貧しい人々にもおすそ分けをする喜捨のイベントでした。毎年バイラムの前になると、地方の羊飼いや牛飼いが家畜を連れて都市部にやってきて、「クルバン・パザール」という市を開きます。駐車場を借りてテントを張り、何十頭もの羊や牛がそこで一般向けに売り買いされます。



一頭買いとなるとそれなりにお値段も張るため、人々はクルバン購入のために生活費をやりくりして積み立てたりして、バイラムに備えるのだとか。そうしてバイラム前までに購入しておいた羊やヤギ、牛などをバイラム初日にバラして、ご近所さんや貧しい人々にもおすそ分けをするのです。
しかしながら、近年ではそういった行為を野蛮・残酷・不衛生などと見なす風潮も出てきて、都市部では指定された場所以外での解体は禁じられ、クルバンを購入する人も減ってきたと言います。

さて、バイラムで解体された肉は、通常「カヴルマ」と呼ばれる小さなサイコロステーキ状に調理され、お客様にふるまったり保存食としたりします。
トルコの主婦たちに受け継がれている美味しいカヴルマの作り方をご紹介しましょう。


まず、バラしたばかりの肉はすぐに調理すると固くなりますので、できれば一晩、最低でも5時間は寝かせます。
分量として、肉1kgに対し、脂身250gを用意します。
ぶつ切りにした肉を鍋に広げて強火で炒め、肉汁をしっかり出します。(アクが出たら取り除きます)
それから、肉汁を再び肉に吸わせるまでふたをして弱火で炒め煮します。
別の小鍋に細かく刻んだ脂身を熱します。(油かすは茶こしなどで取り除きます)
肉の鍋に水分が無くなったら、溶かした脂身を加え、少し多めに塩を加えて5分ほどさらに炒め合わせます。
火を止め、熱いうちにバットなどに移して粗熱を取ります。
脂が白く固まったらジップロックなどに移し替えます。
冷蔵庫なら一か月程度保ちます。長期保存したければ小分けにして冷凍保存しても良いです。
(貧しい家庭ではバイラムで用意したカヴルマを一年中かけて少しずつ食べたりすることもあるのです)


ポイントとしては、最初から塩を入れると肉が固くなるので、最後の段階で投入すること。
また、お好みで、みじん切りにしたタマネギ、万願寺とうがらし、トマトなどの野菜のみじん切りや、オレガノ、ローレル、クミン、チリペッパー、コショウなどのスパイスを加えても美味しいです。


バイラムおめでとうございます!!Bayramınız Kutlu Olsun!!

トルコ語の記事はこちら →  






トルコ産品輸出ラッシュ

エーゲ輸出機構の2016年8月の月間輸出額は9億9111万4857ドル(内、農産品は3億5780万8000ドル)で、前年比にして19%増加、過去5年間の8月月間輸出額で最高値を記録しました。

なお、2016年8月のトルコ全体の輸出は前比7%増の111億5700万ドルでした。
食品部門ではエーゲ・オリーブ・オリーブオイル輸出組合が1119万6000ドルで前年比63%増、またエーゲ穀類豆類油糧種子製品輸出組合は2545万ドルで前年比52%増という急激な増加を見せています。

他にも、エーゲ青果物輸出組合は34%、エーゲたばこ輸出組合は29%の増加率となっています。

エーゲ輸出機構のサブリ・ウンルトゥルク会長によると、

「2016年1-8月の8か月間で見ると、エーゲ地方の輸出業者は前比5%増の72億2700万ドルの輸出を実現しています。トルコ周辺国との平和的な政策も引き金となり、輸出は今後さらに伸び、年末には110億ドル超えを目指しています。」 とのことです。


ますます元気なトルコ産品輸出の勢いは、留まるところを知りません☆


(写真:イズミール港)





ドライトマト生産

エーゲ地方は今、ドライトマトの生産真っ最中!



地面に広げた大きな白い布の上に、半分に割った完熟トマトを並べ、5~6日間天日にさらします。

トルコのお母さんたちの手仕事です!

大体13~14㎏のトマトから1㎏のドライトマトが出来上がります。

輸出の9割くらいはアメリカやヨーロッパに向けて出荷するそうですが、近年日本からの注文も増えているそうですよ♪

トルコ語の記事はこちら






トマトペーストづくり

夏の終わりに近づくと、トルコではトマトペースト(サルチャ)作りの光景がそこかしこで見られます。

夏の日差しをたっぷり浴びた完熟トマトを使って、冬に備えた保存食を用意することは、トルコのお母さんたちの大切なお仕事。

各家庭には「サルチャ・マシーン」と呼ばれる、トマトを潰す道具が普通にあるそうですよ(しかもとても安いのだそうです!)。

ピューレ状にしたトマトを天日にさらしてじっくり水分の蒸発を待つやり方もあれば、オーブンで加熱する方法や、かまどの火でぐつぐつ煮込む方法も。

ご近所の奥様たちが集まってワイワイ談笑しながらのトマトペースト作りは、トルコの夏の風物詩です♪